アトピー性皮膚炎の人がヘルペスにかかると重症化するので注意が必要

アトピー性皮膚炎の人がヘルペスを発症した場合、ほっておくと重病化してしまう恐れがあるので注意しましょう。様々な病気を併発しやすいアトピー体質の人は、ヘルペスウイルスに対する免疫が弱い可能性があるので、初期症状が出た時点できちんと対策するようにしてください。

Th2優位になっていると、ヘルペスの原因ウイルスに弱くなる?

アトピーで悩んでいる人というのは、体の細胞の働きが特殊になっていて、様々なアレルギー物質に反応しやすい特徴があります。花粉症などのアレルギー症状にも共通して言えることですが、本来ならば体に悪影響のないホコリや花粉、弱いウイルスに対しても過度に反応してしまうのです。

なぜこのようなアレルギー反応が起きるかと言うと、Th2細胞と呼ばれる体内に抗体を作る細胞が働き過ぎていて、抑制が効きづらい体質なのが原因です。いわゆるTh2優位と呼ばれる体質のことで、このTh2細胞が活発に働くことによって、様々な物質(アレルギー源)に対して皮膚炎やくしゃみ・鼻水などの反応を引き起こしてしまうのです。

さらに、Th2優位になってしまうと、ウイルスを抑制するTh1細胞の活動を阻害してしまう特徴があります。Th1細胞とTh2細胞はそれぞれ相手の活動を抑える機能もあり、Th2優位の人はTh1の活動が鈍くなりがちです。

そうなるとヘルペスウイルスのように活動が弱いタイプのウイルスに対しても、上手くTh1細胞が働かず、どんどん症状が進行してしまいます。Th2細胞が働きすぎるせいで、アレルギー反応に引き起こされるだけでなく、肝心のウイルスに対する免疫力が弱まってしまうわけです。

アトピーの人がヘルペスを併発すると、重症化の危険性が高いので注意

ここまでアトピー体質の人がヘルペスウイルスに対して耐性が弱くなりやすいことを解説しましたが、実際に発症するかどうかは個人差があります。アトピーやアレルギー体質だからと言って、一概に「必ず発症する」と言い切ることはできません。

しかし、アトピーで悩む人すべてが注意しておくべきこととして、発症が始まって皮膚にヘルペスが出たら診察を受けるべきであるという点が挙げられます。

例えば口唇ヘルペスになった場合、通常ならば患部は唇周辺の狭い範囲に留まり、2週間ほどで自然と消えるのが一般的です。これがアトピー体質の人の場合、唇周辺から顔全体にまで広がっていったり、2週間経っても治る気配が出ないこともあり得ます。

最終的にはカポジー水痘様発疹症と呼ばれる状態に陥り、皮膚炎だけでなく高熱が出て倒れてしまう恐れもあるのです。

こうした危険性というのは、初期症状が出始めた時点で医師の診察を受けて、正しい診療によって回避できるものです。周囲の人の体験談や、ネットの情報などを鵜Tみにせず、他の人よりも体質的にヘルペスが重症化しやすいと意識するようにしましょう。

ヘルペスの初期症状を早めに見抜くことが大事

普段からアトピーによる皮膚炎で悩んでいる人の場合、体のどこかが赤くなったり、かゆみを感じても異常と思わないことがあるかもしれません。ヘルペスを発症したとしても、それがヘルペスであると認識できないまま、全身に広がり始めてから気づいてしまうこともあるようです。

できるだけ軽いままヘルペスを治したいのであれば、早期にきちんとした診療を受けるべきですので、初期症状を見落とさないことが大切になります。

いつものアトピー皮膚炎とは違う場所が赤くなったり、少しでも腫れてきたと感じたのなら、ヘルペスを疑ってみた方がいいでしょう。特に口唇に異常が見られた時には、単純ヘルペスウイルス1型が原因である可能性が高いため、早めに対処することをおすすめします。

他には、アトピーの症状が軽くなった一方で、別の場所に炎症が現れたときなども警戒するようにしてください。体の細胞が別のウイルスに反応した結果、いつものアレルギー反応が後回しにされている可能性があります。

あまり神経質に気にしすぎることも考え物ですが、「いつもと違う」と感じた時には、ヘルペスなどを併発しているのではないか疑うようにしましょう。

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