ヘルペスウイルスによる顔面神経麻痺

ヘルペスウイルスが原因で起きる病気というのは、水ぶくれやかゆみ等の皮膚に関するものだけではありません。

中でも注意したいのが顔面麻痺の症状で、こちらは単純ヘルペスウイルスと帯状疱疹ウイルス、どちらでも起きる可能性があるものです。

ヘルペス性の顔面神経麻痺は初期症状から、原因を見抜くのが難しい一方で、きちんと完治を目指すならば早期発見が不可欠の病気となっています。

ここではヘルペスウイルスによる顔面神経麻痺について、症状の違いなどを中心にして解説させていただきます。

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ベル麻痺は治療をすれば治る可能性が高い

口唇ヘルペスなどの原因となる単純ヘルペスウイルスは、ベル麻痺と呼ばれる顔面麻痺を引き起こす可能性があります。ベル麻痺の症状の多くは顔の片側で起きるもので、口元が垂れ下がったり、目を開けづらくなるといったものが代表的です。

こうした初期症状が出た時点ですぐに治療を開始すれば、数か月ほどの通院とリハビリによって完治することが見込めます。

ベル麻痺と診断される判断要素としては、過去に口唇ヘルペスにかかったことがあるかどうかが挙げられます。

口唇ヘルペスの症状である口周辺の水ぶくれなどが起きず、先に顔面神経麻痺が発生することも多く、そうなると過去の疾病経験の有無が重要となります。

もしも口唇ヘルペスを起こした経験があるのであれば、神経内にヘルペスウイルスが潜伏しているということですから、それによるベル麻痺である可能性が高まります。

ベル麻痺の治療方法は、基本的には薬物療法とリハビリテーションの2つが軸になることが多いです。

処方される薬はビタミン12などの神経を修復させるものだけでなく、ヘルペスウイルスが原因であると判断されているのであれば、抗ウイルス薬を投与してヘルペスそのものを抑え込む場合もあります。

また、神経が正常に機能するようになっていくにつれ、顔面マッサージなどのリハビリを繰り返して、元の表情を作ることを目指していくことになります。

ラムゼイハント症候群は後遺症が残る可能性あり

ヘルペスウイルスの中でも、特に重病化しやすいといわれる帯状疱疹ウイルスですが、こちらが原因になる顔面神経麻痺はラムゼイハント症候群と呼ばれます。

ラムゼイハント症候群はベル麻痺と違い、単なる表情筋の麻痺だけではなく、耳鳴りや眩暈などの激しい症状を伴う特徴があります。

顔面神経麻痺の自覚症状が現れて、さらに何らかの合併症状も起きているのであれば、ラムゼイハント症候群を疑うことになるでしょう。

このラムゼイハント症候群についてですが、症状が重い分だけ、投与される抗ウイルス薬なども効果の度合いが強いものを選択されたり、分量を多くしていく必要があります。

そのため、早期に医師の診察を受けた場合、ベル麻痺などの症状が軽い病気との違いを慎重に見極められることになります。

すでに帯状疱疹ならではの発疹などが起きている場合ならわかりやすいのですが、皮膚上には何の異常も見られない段階であれば、ラムゼイハント症候群であると結論付けるのは難しくなります。

ベル麻痺ではきちんと医師の診療を受けることで、9割以上が短期間のうちに完治していくものですが、ラムゼイハント症候群は完治する確率が6割前後となっています。

放置していると後遺症リスクも高まってしまいますので、ベル麻痺よりも危険な病気であると言えるでしょう。

ヘルペスの症状で悩んでいる時に、顔に異常が出たら病院へ行く

ここまでベル麻痺とラムゼイハント症候群の2種類の顔面神経麻痺について解説させていただきました。

いずれにしてもヘルペスウイルス(帯状疱疹ウイルス)との関係性が強いので、何らかのヘルペス症状が起きているときには注意が必要となります。

また、現時点でヘルペス症状が出ていない場合も、ウイルスの再活動によって顔面麻痺だけ起きる事例も多いので油断はできません。

特に、前項でも解説させていただいたように、ラムゼイハント症候群については重篤化して後遺症が残る危険性もあるので早期診察が欠かせません。

素人判断で軽く考えていると、日に日に悪化していってしまうこともありますので、顔の表情に異常が出たと感じた時点で医師の診察を受けることを強くおすすめいたします。

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