重度の後遺症を残す可能性があるヘルペス脳炎は抗ウイルス剤が有効

ヘルペスは国内感染者の多い病気で、ウイルスの保持率で言えば過半数の人が神経内に潜伏させている病気です。

口唇ヘルペスなどの見た目に気になる程度の軽いものもあれば、水ぼうそうや帯状疱疹のような高熱を伴うものまでありますが、いずれも命に関わるような病気とは言えません。

しかし、だからと言ってヘルペスが安心して良い病気かと言えば、決して油断はできないものです。発症数こそ少ないですが、ヘルペスウイルスが原因で脳炎を引き起こし、そのまま死亡してしまうケースも存在します。

ヘルペス脳炎は死亡率が高く、障害が残る危険性も高い

脳の炎症というのは恐ろしい症状で、一度引き起こしてしまうと、完治するまで脳がどんどん破壊されていってしまいます。当然ながら、脳へのダメージというのは死亡リスクが高く、治ったとしても何らかの障害が残る可能性があります。

この脳炎の症状は、ヘルペスウイルスによって引き起こされる可能性があり、放置すれば確実に死に至ると考えて間違いありません。

年間の発症件数としては国内で400件程度ですから、かなり珍しい病状となっていますが、可能性ぐらいは誰しもが考慮すべきでしょう。

もしもヘルペスを発症して悩んでいるとき、急に激しい頭痛や吐き気が起きたとすれば、脳への進行を疑うようにしておきましょう。

ヘルペス脳炎の発症時点で死亡リスクは1割程度となっており、およそ半数の人は社会復帰が困難な後遺症を抱えることになります。

できるだけ早期に抗ウイルス薬などを投与し、脳へのダメージを軽減することが、その後の人生への影響度を考えれば必要不可欠です。

乳幼児がヘルペスを発症した際には、脳炎を警戒するべき

ヘルペス脳炎が起きやすい年齢ですが、大人よりも子供の方が危険性が高く、特に2歳前後が最も発症率の高い年代となっています。

単純ヘルペスウイルス(HSV)が原因となるのがほとんどで、大人ならば水ぶくれなどの皮膚の異常で済むものが、乳幼児は脳炎にまで発展する危険性があるのです。

子供の場合は神経も未発達ですので、ヘルペスウイルスの影響も受けやすく、見た目に症状が出る前に脳炎が起きていることも考えられます。

急な発熱に加えて、けいれんなどの症状まで出ているのであれば、一刻も早く医師の診察を受けるようにしましょう。脳梗塞などと同じく、1分1秒でも早く脳への影響を取り除き、予後のことを考えた対策が必要になります。

ヘルペス脳炎の可能性を感じたらすぐに病院へ行く

ここまで解説させていただいたように、ヘルペスと脳炎の関係性は高いとは言い切れないものの、確率としてゼロではありません。

口唇ヘルペスや帯状疱疹を患っているときに、なんとなく頭が重くなってきたとか、眩暈や吐き気がしたという症状が出たら、なるべく早く病院で診察を受けるようにしましょう。

ほとんどの場合はたまたま風邪や疲れが原因だったりしますが、万が一にもヘルペス脳炎が起きていたら大変ですので、心配であれば早めに答えを出しておくべきです。

ヘルペス脳炎の検査方法としては、髄液を科学的に検証するなどの方法がいくつかありますが、まずは医師の質問に口頭で答えながら経過を見ていくのが一般的です。

ヘルペスを発症する人はどこにでもいますが、脳炎まで引き起こすのは数万人に一人ですので、かなり珍しい病気と言えます。

そのため、病院に行ったからと言って大掛かりな検査を取られるのは稀で、本当に疑わしいと医師が判断してから脳の検査が開始されます。

いずれにしても脳炎になっていた場合には大変なことですので、面倒に感じたりせずに、自覚症状のようなものが出たら必ず診察を受けるようにしてください。

あまり心配し過ぎるのも考え物ですが、万が一のことも考慮しておくと、症状が軽い状態で完治させる見込みが高くなることを覚えておきましょう。

発見が早ければ、進行が広がる前に抗ウイルス薬で止めることができますし、それだけ死亡リスクや後遺症を残す可能性も低くなるでしょう。

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